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YAZAWA式「SNSの始め方」

#20

「俺はいいけど、YAZAWAはどうかな?」
矢沢永吉が、スタッフからの提案に対してこう返したという話。
矢沢が“YAZAWA”をプロデュースしているからこそのセリフだろう。

よく「SNSを強化したい」「SNSで認知度を高めたい」という相談を受けます。でもいざ始めようとすると「なにを書こう」かと書き出しが出てこない。また、いざ始めてみても続かない。

まさにうちだと思われた方には「YAZAWA式」をオススメします。

「法人」と言われるとおり、企業はスタッフみんなで作り上げる一つの「人格」です。ブランドパーソナリティといいますが、先のSNSの話でいうと、つまり会社の“人格”が定まっていないと、そもそも「自社らしい」投稿とは?で、止まってしまう。

「今っぽいデザインで」「トレンドに合わせた内容で」というだけでは、発信の一貫性が保てない。または既視感の詰まったコンテンツとなり、これで良いのかわからないまま、続かなくなってしまう。

そのとき有効なのが、YAZAWA式「俺はいいけど、YAZAWAはどうかな?」という視点。たとえばSNSやホームページの企画についてのアイディエーションの場において、 「自分が好きかどうか」「自分が面白いかどうか」だけでなく、 「うちの会社さんならどうなのか?」で考えてみると、建設的な議論となり、価値観の対立ではなく共創が生まれる。自社に「さん」をつけると、とたんに人っ気がでます。

自社の「YAZAWA」を定義することができれば、発信はぐっとラクになる。

またこの視点を持つと、社員さん一人ひとりに必然とオーナーシップが生まれます。「俺はいいけど、うちの会社さんはどうかな?」そう考えられるようになると、自分の仕事を“会社の人格”を通して見られるようになる。
自分よがりではない、法人格プロデューサーが社内に生まれてくる。

ブランドを育てるというのは、“人格”を育てること。
自社をひとりの人間として見立て、 「俺はいいけど、YAZAWAはどうかな?」視点で問い続けてみる。その繰り返しの中で、企業は社員みんなの力で少しずつ、自社「らしさ」を確立していくことができると考えています。

KEIRO NISHI
AI TAKASHIMA