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深海のまこと。

#25

 ──良いデザインは、良いチームからしか生まれない。

プロジェクトマネージャー、ディレクター、コピーライター、デザイナー、アートディレクター、クリエイティブディレクター、時には他分野のスペシャリスト。それぞれの視座と責任があって、誰が欠けても前に進めない。そしてそのチームの中には、デザインの可能性を信じるクライアントさんも含まれている。「つくる側」と「頼む側」ではなく、同じ方向を見つめる仲間として。

うちの開発チームは、打ち合わせでけっこう本気でやり合う。
黙っているくらいなら、そこにいなくてよいとなる。
互いの問いをぶつけ合いながら、それぞれの中で気づきを見つけていく。

ホームページの制作一つとっても
「本当にそう?」
「これは誰の何のため?」
そんな問いや考えを突き詰めあいながら、少しずつ形が見えてくる。
(ホームページ制作の要件定義から容赦ない)

“深海”のような議論があってこそ。
渚でわいわいもいいが、息が苦しくなるような時間を抜けた先に、
ふと光さすアイデアが見えてくる。
その瞬間、プロジェクトが一気に動き出すのがわかる。

すべての工程に、粘り強さと探究心が宿っている。
「もっとよくできるはずだ」と思える人が、
ひとつのチームに集まっていることの奇跡。
誰もサボらない。誰も他人事にしない。
そんな現場の空気が、仕上がりにちゃんと出る。

MCOのパーパスは、
「デザインを通して、ポジティブな変化を生み出す」。
そしてミッションは、
「デザインの可能性を追求し、価値を拡張する」。

結局は、どれだけ信じきれるか。
デザインの力を、チームの力を。
“信念を共有できるチーム”にしか、越えられない壁がある。

クリエイティブも、経営も、根っこは同じ。
問いを立てて、考えて、動き、また問い直す。
その往復の中でしか、ほんとうの価値は見つからない。
そしてその問いを、一緒に楽しめるチームがいる。

──それこそが、MCOというチームのいちばんの強みであり、クライアントさんを含めたチームに感謝の念は尽きない。

KEIRO NISHI
AI TAKASHIMA